2024 黄ゆず収穫 & ヨンロッパ 食堂ランチ
大阪樟蔭女子大学2024.11.08 - 11.10
2019年に始まった大阪樟蔭女子大学ライフプランニング学科・フードスタディコース学生の那賀町訪問。昨年から3年生の「フードスタディ総合研究」という授業に組み込まれたプログラムとして、学生が10月と11月に2組に分かれて「ゆず」に関わる体験のため那賀町木沢へ。「木頭ゆず」はその香りの高さで人気ですが、一方でゆず圃場の管理(草刈りや剪定)や収穫、加工を担う人々の高齢化によるもったいない「放置ゆず畑」が増加しています。ヨンロッパ の大学提携プログラムはこのような背景から、少しでも長く、貴重なゆず(無農薬栽培)をつないでゆくことも目的としています。今年はゆずが裏年… 予定より畑体験時間を増やして実施しました。
1日目_11/8(金)
ゆずプログラム第二弾は、先生2名(+お子さん1名)、実習助手1名、学生10名の合計14名が、大阪なんばから早朝発のバスに乗り、徳島駅からは町のマイクロバスで木沢に13:30頃到着。天気予報では雲行きが怪しかった週末ですが、ひとまずよいお天気でプルグラム開始です!まだすこーし時期が早く熟れきっていないゆずもありますが、収穫場所はイヅリハに決定。前の週までになんとか茅刈りを済ませていた畠へ向かいました。
ほぼ全員収穫初体験なので、まず簡単に収穫方法のレクチャーをして…
高枝ハサミも使いながら、みんな一生懸命、ときどき写真や動画も撮りながら収穫タイム。
やっぱり、例年よりかなり少ないゆず…. 1時間ほどで全部とり切り、分別も畑でやってから、みんなで少しずつゆずコンテナを持って大自然の中を歩いてゆきます。
初日の外作業は少し早めに終了。今回も学生半分は相生地区のもみじ川温泉へ。残りの学生は翌日の食堂営業のための準備をヨンロッパ でおこないました。
〜 夜の部 「郷土料理の夜ごはん」 〜
学生が温泉と、食堂準備をしている頃、宿泊場所の「イヅリハ・ユニバース」では今宵もおばあちゃん2名かきまぜの準備中。
夜7:00の学生集合に合わせて、美味しそうなごはんが出来上がりました。毎年好評の、ゆず酢のかきまぜ(ちらし寿司)とそば米汁をみんなでお座敷で、いただきまーす。10月の学生たちがおかわりしたかったけどなくなってしまったので、今回は少し多めにそば米汁を用意してくれました。
ご飯を食べ終わり、学生たちが食器の片づけを済ませると、そこからおばあちゃんと学生の楽しい交流がは自然に始まりました。今回の参加学生たちは、積極的なメンバーが多く、おしゃべりもおばあちゃんたちも孫のような学生たちと写真を撮ってとても嬉しそうでした。
都会からやってきて「寒い寒い」という学生たちのため、家主は薪ボイラーの床暖房と、薪ストーブを今シーズン初稼働させました。
ぽかぽかの家でほんわかした時間を経て、朝から移動の学生たちの1日目が終了。また明日!
2日目_11/9(土)
朝7:00、今回も盛りだくさんな2日目のスタートです。メインイベントは、ヨンロッパ 食堂のランチ営業。調理実習担当の坂根先生(シェフ)の指導のもと、授業の中で学生たちが考案したゆずメニューを提供しました。メイン、前菜、デザートそれぞれの担当に分かれて授業の復習をしながら、準備も順調に進みます。
「たこたこパッチョ」の準備中。
11:30オープン前には、準備完了。お客さんの来店を待ちます。
11:30食堂スタート。前の夜におしゃべりとご飯でご一緒したおばあちゃんも来店してくれました。お料理の説明をしながら、お客さんをお迎え。
(ランチメニュー:たこたこパッチョ、ゆず胡椒でさわやか!和風煮込みハンバーグ、ゆずハチミツマフィン)
豆腐が入ったハンバーグはふわふわで、お客さんにも学生たちにも大好評でした!全部とても美味しい、とご来店のみなさんにも喜んでいただきました。
そして、日頃女子大生に囲まれることがめったいない地元のおじいちゃんは、ちょっと照れながら学生とパシャリ。
〜 ゆず加工プログラム 〜
ランチ営業と同時進行で、ヨンロッパ のワークショップ部屋では、前日に収穫したゆずを使って加工作業をしました。まずは、搾る前にゆずを拭く作業から。
予定ではゆずを手搾りして「ゆうのす」を瓶詰めまでおこなう予定でしたが、ゆずが少なく搾る量が少なかったので、まだ収穫できたとうがらしを持って来て、青ゆずこしょうも作ることに。ちょっと青めのゆずを、選びます。
ゆずこしょう班と、搾り班に分かれて、加工作業が進みます。
搾るゆずは、コンテナ4つ分。毎年は10倍ぐらいあるのですが、今年はスムーズに瓶詰めとラベル付け作業までできました(苦笑)。
そしてでき上がったのは、貴重な貴重な「ゆうのす」 9本!
その頃、食堂では最後のお客さんをお迎えしながら、学生たちもお昼ご飯。
キッチンがピカピカに片づけられたところで、前日温泉へ行かなかったメンバーが温泉へ。残りのメンバーはヨンロッパ に残って夜の部の準備とシャワータイムでしばし休憩です。
その間に、家主はイヅリハ・ユニバースへ戻り、今晩も学生のために薪ボイラーを点火して、床をぽかぽかに温めておきます。
〜夜の部「移住者との交流」〜
夜6:30、温泉組がヨンロッパ へ戻って来て、今年からスケジュールに新しく組み込んだ、那賀町移住者と学生の交流プログラムがスタート。前回に続き、現役協力隊のUターン藤本さんと、現在は木頭地区で集落支援員をしているIターン川人さんが話をしに来てくれました。
前回参加の学生から、グループに分かれるともうひと組の話が聞けなくて残念!という声があったようなので、今回は少し変えて最初から最後まで全員が食堂で交流や意見交換をしました。
夜8時にプログラムは終了。
その後、宿泊先のイヅリハ・ユニバースへ戻り、学生たちは長い1日を終えました。
3日目_11/13(日)
最終日の朝は8:00スタートで、学生はまず宿泊場所の掃除をしてくれました。天気予報では雨が心配されましたが、3日目も午前中は晴れているではありませんか!畑作業もあまりないし… ということで、今回のメンバーにはみんなが暖をとるために使った「薪」に関わる作業をしてもらうことにしました。
イヅリハ・ユニバース改修時に出た端材の杉を細くカットしておくことで、着火しやすい枝材を作っておきます。みなさん、手を切らないようにね!
そして、こちらのメンバーには薪を積み上げる作業をしてもらいました。
薪作業と同時進行で、こちらの学生たちには、前日搾ったゆずの皮をゆず畠の土に還すため運搬してもらいます。(一部は私がジャムを作るのでとっておいて…)
ひとりでやるとかなりの肉体労働作業ですが、学生数名が一緒にやってくれるとワイワイと楽しい作業に。トトロのような世界で、一輪車をキャーキャー言いながら押す学生。
頼もしい力持ち学生も、必ずグループに数名は、います(笑)。
それでもまだ時間があったので、この道中にある「櫁(シキビ)」の木を数本、伐採することに。ここで登場するのは91歳のご近所のおじいちゃん!このおじいちゃんが切った木が学生の上にバッサーと倒れて、これまたキャーキャー。
切った木も薪になるんですよーと、というところまででタイムアップ。続きの薪作りは、私がやっておきます。
みんなで記念撮影をして、学生たちは帰路へ。
今年も2組に分かれて、合計22名の大阪樟蔭女子大学学生をお迎えしました。ゆずは少ないですが晴天に恵まれて、学生にとってよい学びの機会になっていると良いなあと思います。
2024年10月のイベントの様子はこちら。
2023年10月のイベントの様子はこちら。
2023年11月のイベント様子はこちら。
2019年の記事:「大阪樟蔭女子大学学科ニュース」にも、学生の那賀町での活動風景やその後のゆず活用についての記事が掲載されています。
農業ボランティアと柚子胡椒つくり!(徳島県那賀町農業体験1)