2024 青ゆず収穫 & ヨンロッパ 食堂ランチ
大阪樟蔭女子大学2024.10.11 - 10.13
2019年に始まった大阪樟蔭女子大学ライフプランニング学科・フードスタディコース学生の那賀町訪問。昨年から3年生の「フードスタディ総合研究」という授業に組み込まれたプログラムとして、学生が10月と11月に2組に分かれて「ゆず」に関わる体験のため那賀町木沢へ。「木頭ゆず」はその香りの高さで人気ですが、一方でゆず圃場の管理(草刈りや剪定)や収穫、加工を担う人々の高齢化によるもったいない「放置ゆず畑」が増加しています。ヨンロッパ の大学提携プログラムはこのような背景から、少しでも長く、貴重なゆず(無農薬栽培)をつないでゆくことも目的としています。今年はゆずが裏年… 予定より畑体験時間を増やして実施しました。
1日目_10/11(金)
先生2名、実習助手1名、学生12名の合計15名が、大阪なんばから早朝発のバスに乗り、徳島駅からは町のマイクロバスで木沢に13:30頃到着。盛りだくさんな予定をこなすため、着替えた学生たちはゆずを収穫する出羽(いづりは)集落へ。10月のプログラムには「青ゆずを使ったゆず胡椒作り」があるのですが、今年は著しくゆずが少ない… ということで、ゆず収穫の前に、まずはとうがらしの収穫をおこないました。
そして、収穫できた青とうがらしの重さを計り、その分量に合わせて青ゆずの収穫量を決めることに。
ハサミの使い方など簡単なレクチャー後、黄色く熟れる前の青ゆずの収穫スタートです。このゆず畑の青ゆずは、すべて収穫してしまうことにしました。
翌日の食堂メニューに使う青ゆずと、ゆず胡椒作りのための原料があっという間に収穫できました。
ゆずの収穫量が少なかったので時間に余裕があり、青ゆずととうがらしを明日のために洗う班と、畑で落花生を収穫する班に分かれて作業を続けました。生落花生の塩茹でを食べたことがない学生も多く、おばあちゃんが持ってきてくれていたものを試食しながら。
青ゆず、青とうがらし、落花生の収穫を終えて、初日の外作業は少し早めに終了。四季美谷温泉が残念ながら今年は閉館のため使えなくなり、学生半分は相生地区のもみじ川温泉へ。残りの学生は翌日の食堂営業のための準備をヨンロッパ でおこないました。
〜 夜の部 「郷土料理の夜ごはん」 〜
19:00 メンバー全員が宿泊先の「イヅリハユニバース」へ帰ってきました。今年は1日目の夜に、木沢のおばあちゃんが作ってくれる「郷土料理体験」を実施。毎年好評の、ゆず酢のかきまぜ(ちらし寿司)とそば米汁をみんなでお座敷で、いただきまーす。手作りこんにゃくを含む食材は今年もほぼおばあちゃんたちの畑からとれた農薬不使用栽培野菜の贅沢メニューです。
21:00 温泉に行かなかったメンバーは宿泊場所でお風呂に入って、学生は各自自由に夜を過ごしました。早朝バスからの長い1日目が終了。
2日目_10/12(土)
朝7:00、盛りだくさんな2日目のスタートです。メインイベントは、ヨンロッパ 食堂のランチ営業。調理実習担当の坂根先生(シェフ)の指導のもと、授業の中で学生たちが考案した青ゆずメニューを提供しました。メイン、前菜、デザートそれぞれの担当に分かれて授業の復習をしながら、準備も順調に進みます。
11:30オープンとともに、ご予約のお客さんが来店。地元の人たちと学生も交流しながら、お料理を次々と運びます。
(ランチメニュー:鯛のカルパッチョ、ゆず香る冷やしうどん(天ぷらを添えて)、ゆずゼリー)
秋晴れの汗ばむ陽気だったので、爽やかな冷製メニューがお客さんにも喜ばれました。特に山の人たちには「海の魚」メニューも毎回人気。
かわいいお客さんも、アヒルのナナとピナと楽しく遊んでくれました。
〜 青ゆず加工プログラム 〜
ランチ営業と同時進行で、ヨンロッパ のワークショップ部屋では、前日に収穫した青ゆずを使って加工作業をしました。ヨンロッパ でも大人気の、きさわ在来種とうがらしと青ゆずで作る絶品ゆず胡椒。学生の半分と先生1名が、青ゆずの皮むきやとうがらしの種取り作業をどんどん進めてくれました。
そして今年も数量は30本限定ですが、できあがりました。農薬不使用栽培のゆずと在来種とうがらしで作る毎年人気の「絶品ゆずこしょう」!
その頃、食堂では最後のお客さんをお迎えしながら、学生たちもお昼ご飯。
キッチンがピカピカに片づけられたところで、前日温泉へ行かなかったメンバーが温泉へ。残りのメンバーはヨンロッパ に残って夜の部の準備とシャワータイムでしばし休憩です。
〜夜の部「移住者との交流」〜
夜6:30、温泉組がヨンロッパ へ戻って来て、今年からスケジュールに新しく組み込んだ、那賀町移住者と学生の交流プログラムがスタート。現役協力隊のUターン藤本さんと、現在は木頭地区で集落支援員をしているIターン川人さんが話をしに来てくれました。
現在は2拠点生活をしているヨンロッパ 管理人の私の経験談も含めて、話をした後、学生は2グループに分かれて、スピーカーのお二人に質問をする時間を設けました。
ヨンロッパ 劇場では藤本さん組。
ヨンロッパ 食堂では、川人組が。
2日を過ごした那賀町の魅力や、学生から見て「田舎、こんなことは困らないのか??」など、それぞれ質問をしたり体験を聞いたりして、夜8時にプログラムは終了しました。
その後、宿泊先のイヅリハ・ユニバースへ戻り、学生たちは長い1日を終えました。
3日目_10/8(日)
最終日の朝は8:00スタートで、学生はまず宿泊場所の掃除をしてくれました。3日目もよく晴れたので、掃除の後、イヅリハ・ユニバース下の畑へ。今年は動物たちが例年より作物を人間より先に食べていたので、全部食べられてしまう前に、まずはサツマイモを収穫しました。普段あまり手を土だらけにして農作業をすることがない学生たちも、時には虫に悲鳴をあげながらサツマイモを全部収穫。
そこから、人数がたくさんいるこの機会に、畑の整備をすることに。
一番農作業を頼んしんでいた学生に、初めての草刈機を体験してもらいました。
そして他の学生たちは、坂根先生とこれまた初めてのミニ耕運機体験。なかなか土を深く耕すのは大変そうでした笑。
ランチ前には木沢を出発。おばあちゃんのおにぎり弁当を持って、学生たちは帰路へ。
朝からひと汗かいた学生たちから、今回の体験で「一番楽しかったこと」と「きつかったこと」を聞いて、2泊3日のきさわ青ゆずキャンパスプログラムは無事に終わりました。11月の第二弾へ続く…
11月のイベントの様子はこちら。
2019年の記事:「大阪樟蔭女子大学学科ニュース」にも、学生の那賀町での活動風景やその後のゆず活用についての記事が掲載されています。
農業ボランティアと柚子胡椒つくり!(徳島県那賀町農業体験1)