木沢いづりはで種がつながれ、毎年大切に育まれてきた在来種そばを、農薬や肥料を使わずに栽培しました。夏のお盆ごろに種を蒔くと、数日でかわいい芽が出て、初秋には白い可憐なそば花畑に。11月頃に手刈りで収穫し天日干しした後、叩いて実を落とします。唐箕（とうみ）で不要なものを取り除いたそばの実を、殻がついたまま石臼でゆっくり挽いて、手作業で丁寧に作ったそば粉です。殻ごと挽いたそば粉には、黒いホシが入り、昔から親しまれている香りのよい粉になります。また、殻ごと挽くことで栄養分を無駄にすることなく摂取できます。

そば粉は、麺にするだけでなく、色々な食べ方で身近な食材としてお楽しみいただけます。クッキーやシフォンケーキなどのお菓子やパン、ガレットなどにもぜひ使ってみてください。田舎で人気の食べ方は、そば粉に熱いお湯（またはお茶）を注いで、熱いうちに練ってお餅のような塊にして食べる「そばがき」。そばの香りが最もよく味わえるお勧めの食べ方です。香りを楽しむには塩でもよいですし、お好みでしょうゆや麺つゆをかけても美味しいです。